主に、旅の炭水化物

各地、食風景の点描

中国

茹で汁で一服 ~中国・青島

2002年。初めての中国は、下関港から海を渡り、山東省・青島に始まった。 五月の霞む薄暗い空のもと、歩く。ただ歩く。 国境を越えた直後とか、知らない世界に入ろうとするときとは、モヤモヤしたものをなんとかしたいと、たいてい焦っている気がする。…

「餅」の楽しみ・回教系① ~西安

イスラム教は中国で回教・或いは伊斯蘭教と表される。(ここでは回教と呼ぶことにする。)中国でイスラム教徒といえば、まず中国西部・ウイグル自治区に住まう「ウイグル人」が思い浮かぶだろうか。ほぼイスラム教徒であり、中央アジアのトゥルク系民族に起…

「餅」の楽しみ ~葱餅

中国の、「餅」。 その中でも「定番」とされるものの一つが「葱餅」である。…って日本で「『ねぎもち』いかが?」と聴き慣れているからして(試食で)、私はついそう言ってしまうんだが、これは中国では「葱花餅(ツォホアピン)」或いは「葱油餅(ツォユウ…

餅の楽しみ ~西安

食堂の炊飯器ならば、このくらいはあるだろうか。――フタが、である。大人が頭上で両腕をあげ、「オッケー」と大きなマルをつくるよりも、まだ大きいと思う。 そのフタをめくれば、鉄板。電気仕掛けのやつが、その円周をちょうどすっぽりと囲む台に埋め込まれ…